薬剤師の難易度は?学部入試と国家試験2つのハードルを解説

薬剤師

薬剤師になるための難易度を考えた際、薬剤師国家試験がハードルになると考える方は少なくないでしょう。しかし、そもそも薬剤師国家試験を受けるには、大学の薬学部を卒業(該当年度の卒業見込みを含む)する必要があります。

薬剤師の難易度を考えるときは、学部入試と国家試験の2つのハードルを前提に考えることが重要です。

薬学部の難易度

2023年度において、薬剤師国家試験の受験資格を満たす6年制課程を置く薬学部は、北海道から宮崎までで79あります。民間の調査では、薬学部入試の偏差値は70を超える大学から40程度の大学までかなりの幅があり、平均的には私立大学よりも国公立大学のほうが難関です。

薬剤師になるための勉強ができ、薬剤師国家試験の受験資格を得るためには、偏差値が高くない大学薬学部への入学が近道かもしれません。

薬剤師国家試験の難易度

厚生労働省の発表によれば、2023年に行われた第108回薬剤師国家試験の全体合格率は69%となっています。10人中ほぼ7人が合格しており、簡単ではないものの極端に難しい試験だともいえない数字です。ただし、出身大学によって合格率に大きな差があります。

合格率トップは私立の名城大学で93.84%、最下位は私立の青森大学で29.21%です。国公立大学に限れば、91.3%の千葉大学がトップで、78.21%の富山大学まで高い合格率であることがわかります。

一般的に私立大学では薬剤師国家試験の合格率が高い大学ほど入試の偏差値が高く、合格率が低い大学は偏差値も低い傾向があるといえるでしょう。ちなみに、合格率84.24%だった慶應義塾大学薬学部の入試偏差値は65以上といわれており、合格率40%未満の大学の偏差値は50未満が多いようです。

薬剤師国家試験の合格率で見た場合、偏差値の高い大学で学ぶことで薬剤師になる難易度が下がる可能性が高くなります。ただしもちろん、個人差があるため出身大学だけで合否の可能性が決まるわけではありません。

また、薬剤師国家試験の科目には薬剤など理科系科目だけでなく、法規や制度、倫理などの科目も含まれています。国家資格者にふさわしい知識が問われるため、幅広い勉強が必要です。薬剤師の難易度を考えるときは、全体の合格率にあまりとらわれず、自分の合格可能性を高めることが重要だといえます。

まとめ

例外的なコースを除いて、薬剤師国家試験を受けようと思うなら6年制薬学部の課程への入学・卒業が必要です。合格率は偏差値に比例する傾向がありますが、どの大学を選ぶにしても、将来薬剤師として活躍するための努力を怠らないことが必要です。

タイトルとURLをコピーしました