薬剤師は医薬品の専門家として人々の健康を支える職業です。
薬剤師の就職先の多くは医療機関や調剤薬局ですが、公的機関や企業での研究開発など、活躍の場は広くあります。
将来の仕事として、薬剤師に興味を持たれる方も多いでしょう。
この記事では、薬剤師になるための過程・期間・難易度・費用についてご紹介します。
第一段階~薬剤師になるには大学の薬学部への入学が必須
薬剤師になるには大学の薬学部で6年制の薬学課程を修了し、薬剤師の国家試験に合格しなくてはなりません。
2024年度で、薬学部のある大学は国公立・私立大学を含め78校あり、薬学部への入学が第一段階といえるでしょう。
なお、4年制の薬科部は、修了しても薬剤師の国家試験の受験資格は得られないのでご注意ください。
①薬学部入学の難易度
国公立大学の薬学部の偏差値は73~57と高く、私立大学の偏差値は67~43でした。
私立大学に比べ、国公立大学では学費が抑えられるため、入学希望者が多く、入学の難易度が高くなる傾向があります。
また、大学選びの際には、国家試験の合格率もチェックしましょう。
薬剤師国家試験の合格率は大学により幅があり、特に私立大学の中では大きな差があります。
大学を卒業できても国家試験に合格しなければ薬剤師にはなれないので、注意が必要です。
②薬学部の学費
国立大学は入学金282,000円、年間の授業料535,800円で、6年間で約350万円かかります。
また、公立大学の場合は居住地により入学金が変わりますが、国立大学と同様、6年間で350万円前後です。
一方、私立大学の場合は大学により数百万円の幅がありますが、半数以上の大学で1,200万円以上の学費かかります。
ほかにも教科書代など諸経費も必要になりますので、学費の検討も重要です。
奨学金の利用や大学の授業料減免制度などの利用も検討するとよいでしょう。
また、薬剤師が不足している都道府県では奨学金の返済資金を支援する制度も設けられていますので、気になる方は調べてみてください。
第二段階~大学で6年間の薬学課程を修了し、国家試験に合格する
大学に入学してからが第二段階です。
大学入学後、薬学部で知識を身につけた後には、2つの大きな試験が待っています。
①薬学共用試験
薬学部で4年間学んだあとは「薬学共用試験」を受験します。
薬学共用試験とは、薬学生の知識・技能・態度が実務実習を行なえる一定のレベルに到達していると証明する試験です。
この試験に合格すると、実習に進むことができます。
②薬剤師国家試験
6年間の薬学課程を修了すると、国家試験の受験資格が得られます。
第110回薬剤師国家試験日は、令和7年2月22日、23日に実施されました。
第109回薬剤師国家試験の合格率は68.43%、新卒者84.36%、既卒者42.42%でした。
過去5年の合格率は68~69%となり、新卒者に比べ既卒者の合格率は低い傾向にあります。
残念ながら、大学を卒業すれば薬剤師の資格が得られるわけではありません。
薬剤師国家試験の範囲は広いため、学習計画を立てて十分な準備が必要です。
薬剤師国家試験に合格すると厚生労働省の薬剤師名簿に登録するための申請をします。
薬剤師名簿に登録されると、厚生労働大臣から薬剤師免許が与えられ、薬剤師として勤務できるようになるのです。
まとめ
薬剤師になるには6年制の薬学部に入学して薬学課程を修了し、国家試験に合格しなければなりません。
薬学部への入学は難関であり、入学してからも国家試験を目指して6年間の継続的な努力が必要です。
さらに、私立大学を選択した場合は経済的な負担もあります。
薬剤師への道は優しいものではありませんが、薬剤師の国家資格は奪われることのない財産です。